熱発電

 前回、自分は「熱の絶対量」という事で地球の温暖化について書きましたが、今回は熱を使った発電「熱発電」について書きたいと思います。

 

 近年の自動車のエンジンは環境に配慮されたものが開発されてきています。

 過去には出力アップの為の排気量の肥大化が進んでいましたが、現在では同等の出力を発生させるのに燃料の完全燃焼させる技術を開発したり、排気量をダウンして過給機(ターボ・チャージャー等)を装着したダウン・サイジング・ターボと呼ばれるエンジンを採用したりする傾向にあります。そのほか、燃費を向上させるために電動モーターで駆動力をアシストするハイブリッド車も開発されました。海外では、ディーゼルエンジンの排気ガスをきれいにした俗にいうクリーンディーゼルエンジン車も開発されています。

 こうやって環境に配慮してエンジンは進化していったわけですが、この進化は市販車だけではなく競技用のレーシングカーのエンジンにも見てとることができます。国内レースもさることながら、世界最高峰のレースのF1で使用されるエンジンでは、過去にはV型自然吸気3.5Lのエンジンが使用されていましたが、現在ではその半分以下の排気量の1.6Lのターボエンジンが使用されています。ただ、これだけでは出力が不足する為、不足した出力を「運動回生エネルギー発電」と「熱回生エネルギー発電」によって発電した電力を利用して補う技術が開発されました。

 この「熱回生エネルギー発電」というのがいわゆる「熱発電」で、F1の場合はエンジン(本体やターボ・チャージャー等)から発生する熱を利用して発電し、その電力を利用して駆動力の補助に使っています。この「熱発電」がF1のエンジンだけではなく結構一般社会に普及し始めているようです。温泉街でのイルミネーション・焼却炉排熱による発電・人工衛星の電源等その用途は様々です。ある研究ではある工場から1年間に発生する熱量をすべて発電に回せれば、その工場で使用する1年分の電力が賄える試算もあるそうです。

 ただ、構造が複雑化する等の課題も多く、その為まだそれほど一般社会に普及している印象は受けていないのではないでしょうか?

 

 この技術が今よりも実用化し、効率的に地球上で発生する熱を回収して発電できるようになり、その電力を使用して日常生活を送れるようになれば地球の温暖化もかなり抑えられるのではないでしょうか?

 今年の初冬の暖かさを受け、そんなことを思ってしまいました。

 

                                 (総務課 岩間)